Instagram(インスタグラム)は、若い女性を中心に注目され始めたSNSサービスです。Instagram上で高い評価を得られる写真という意味でインスタ映えという言葉も使われるほどです。全てのSNSサービスの中でもトップクラスの利用者数を誇ります。ユーザー数が増えたことで多くの企業がInstagramをビジネスに活用しています。これからビジネスでInstagramを活用したいと考えている企業担当者の方は必見です。
Instagram(インスタグラム)とは
Instagram(インスタグラム)とは、写真・動画のシェアができるSNSサービスです。2010年にサービスを開始した比較的後発のサービスとなっています。2012年にFacebook, Inc.(フェイスブック)によって買収された経緯があります。日本語アカウントが解説されたのは2014年です。その後インスタ映えという言葉が生まれるなど爆発的にユーザーが増えました。
日本国内でも多くのユーザーが利用しています。若年層の方にとってはFacebookよりも身近な存在だと言えるかもしれません。インスタグラム上で多くのフォロワーを抱えている方をインスタグラマーと呼びます。インスタグラマーに憧れている若い女性も多いです。
Instagramは、Twitterのようにテキストがメインではなくあくまでも画像や動画がメインとなります。他のユーザーが投稿した画像あるいは動画をシェアする機能はなくいいねをしたりコメントをしたりすることがメインです。家具・料理・景色・ファッション・車など写真でアピールできるジャンルに向いています。
Instagram(インスタグラム)の概要
国内の利用者数が着実に増加している
*Twitterについては2018年以降公式発表なしのため暫定値です。
Instagramは国内での利用者数は増加傾向にあり、2019年3月時点での国内の月間アクティブアカウント数は3,300万を突破(Facebook公式, 2019)しました。2018年時点でInstagramがFacebookの利用者数を抜きました。Instagramを買収していたFacebookは先見の明がありますね。
Facebookの公式サイト(Facebook公式, 2019)によると、男性が43%、女性が57%と女性ユーザーの方が多くなっているということです。インスタ映えの中心が女性であることから納得できる数値だと思います。また、女性ユーザーが多いということでファッション・料理などのコンテンツと相性が良いです。
年代別に見ると、30代が最も多く次いで40代の利用者が多い(App Ape Lab., 2019)ことがわかります。10代や20代の方が多いかと思いきや意外な結果だと言えるかもしれません。これらの年代層をターゲットにしているビジネスとの相性が良さそうです。
企業にとっても運用は当たり前
今やInstagram運用は事業者にとって身近な存在になっています。ホームページ+InstgaramなどのSNS連携は当たり前だと言えるかもしれません。広告出稿を考えなければ基本的には無料で利用することができ気軽に始められるのがメリットです。ユニクロ・ダイソーなどB2Cの大手企業でInstagramを運用していない企業の方が少ないです。
うまく運用することで低コストでブランド認知向上や集客などに繋げることができます。もちろん大企業だけではなく個人事業主などスモールビジネスでも有効です。小さい会社の方が利用しているケースが多いように思います。社内での調整が不要なのが要因かもしれませんね。
Instagram(インスタグラム)の主な機能一覧
Instagramにはビジネスに活用できる様々な機能が備わっています。ここでは主要なものについて解説しています。
ハッシュタグ(#)
ハッシュタグとは、Instagramの主要な機能の一つです。画像・動画の投稿時にテキストで「#」を入力するとリンクになって同じキーワードの投稿を検索できるようになります。使い方としては、夏服のファッション画像と一緒にテキストで「#ファッション」・「#夏服」・「#スカート」・「#かわいい」を入力しておけば興味のあるユーザーに検索してもらえる可能性があるということです。また、ハッシュタグをクリックすれば同じような投稿をチェックすることも可能です。
このハッシュタグはInstagramにおいて重要な役割を果たしています。女性のInstagramユーザーの61.5%がハッシュタグ検索を活用していて、購入を目的として活用される傾向にあるということ(サイバー・バズ, 2016)です。効果的にハッシュタグを使用できればより多くのユーザーに投稿を見てもらえる可能性が高くなります。Instagramでの成功の秘訣はこのハッシュタグ攻略にあると言えるかもしれません。
発見
発見とは、投稿の検索機能だと考えるとわかりやすいと思います。発見タブを選択するとあなたの興味に沿った投稿が表示されます。さらに、キーワードを入力したり、ハッシュタグを入力したりして投稿を検索することができます。あなたの製品やサービスに興味をもってもらえそうなユーザーを探すのにも役立ちます。
ストーリーズ
24時間限定の投稿がストーリーズです通常の投稿とは違って残るわけではないので、画像や動画を気軽にシェアできるのが強みです。ちょっとした内容をシェアできるのは嬉しいですね。多くのビジネスユーザーがこのストーリーズを活用しています。
例えば、ストーリーズ経由で24時間限定のキャンペーン情報を提供するなど色々な活用方法が考えられますね。また、フォロワー数が増えてくればウェブサイトにリンクを貼れるようになります。
リール
動画共有機能の一つです。ストーリーズとは違って発見タブ内でも表示されるのでフォロワー以外の方にも見てもらえる機会があります。新しいフォロワーの獲得にも繋がります。最大30秒の短めの動画を共有することができます。全画面表示でインパクトも大きいです。動画にテキストを追加したり、スタンプを入れたりと簡単な編集を行えます。
インスタライブ
アプリ内で利用できるライブ配信機能となっています。リアルタイムで視聴者の方に動画をみてもらえます。視聴者が配信者にコメントを送ることでコミュニケーションを取ることができます。他の利用者の方とコラボをして配信することも可能です。IGTVに残したり、配信動画を保存したりできます。
ダイレクトメッセージ
特定のユーザーとダイレクトメッセージのやり取りを行うことができます。フォロワーじゃない場合はリクエストをして承認をしてもらう必要があります。画像や動画を送信することも可能です。ビデオ通話にも対応していて様々な用途で活用できると思います。
ショッピング
2018年にショッピング機能が実装されました。Instagramの投稿内で製品名や価格を表示させることができ、さらに直接販売ページへのリンクを貼ることができる機能です。通常投稿ではリンクを掲載することはできませんが、このショッピング機能を活用すればユーザーを直接販売ページに遷移させることができます。購買に繋がりやすくなるということです。
Instagram(インスタグラム)活用のメリット
ブランドや製品の認知度を上げられる
Instagramでの写真や動画の投稿を通じてブランドや製品の認知度アップに繋げられます。写真は10枚まで使えるので最大限活かしたいですね。動画も活用すればよりコミュニケーションが取りやすくなると思います。今やInstagramは多くの利用者がいるSNSサービスです。Instagramを活用すればより多くの潜在顧客層に情報を届けることが可能です。
製品の使い方や使用するメリットについて画像を通じて伝えることができれば興味を持ってもらえるでしょう。すでにブランドや製品を認知している方に対してもnstagramを通じて繋がりを持てばLTV(ライフタイムバリュー)アップにも繋げられます。ストーリーズなどビジネスに活かせる様々な機能がどんどん追加されています。
ビジネスアカウントなら広告出稿ができる
Instagramのプロアカウントに変更すればInstagramで広告出稿を行うことができます。プロアカウントの変更自体は無料で簡単に行うことができます。費用を掛けて露出を増やせば認知度や売り上げアップに繋げられます。日々の運用にも力を入れつつ広告も併用すればスピード感が上がります。費用対効果の把握がしやすく効率的な運用が行えるでしょう。PDCAを回しつつ運用を行っていくと良いですね。
予約投稿で休日にも運用ができる
Facebookが提供しているクリエイタースタジオを利用すれば予約投稿を行えるようになりました。クリエイタースタジオでInstagramのアカウントを連携すればすぐに利用できます。クリエイタースタジオで投稿を作成して投稿日時を指定すれば完了です。
企業で運営している場合も休日前に投稿を予約しておけば休日に投稿することもできます。ユーザーの閲覧が増える曜日や時間帯を狙って効率的に運用できるということです。ただし、休日の場合は修正することが難しくなるかもしれませんので誤字脱字やコンテンツ内容に注意しておく必要がありますね。事前にダブルチェックをしておくと安心です。
事例が多く運用イメージがしやすい
Instagramはすでに多くの企業が取り入れているSNSです。つまり、すでにネット上に多くの見本があるということです。色々なアカウントのプロフィール・投稿内容などを研究すれば結果に繋がりやすくなるでしょう。特に同業他社のアカウントについてはしっかりチェックしておくと良いと思います。
Facebookとの連携を取りやすい
InstagramはFacebookと相性の良いSNSサービスとなっています。いずれもFacebookが運営しているサービスであることを考えると当然だと言えますね。InstagramとFacebookアカウントを連携させることで同時投稿をすることができます。それぞれ別々に投稿を準備する必要がなく効率的です。
2つのSNSをまたいで投稿できるので、拡散もしやすくなるというのもメリットです。特にFacebookページを作成していてこれからInstagramを始めたいと考えている場合におすすめです。広告についてもFacebookと同時に出稿することが可能です。
Instagram(インスタグラム)運用の注意点
ジャンルによっては伸ばしにくい
Instagramは非常に魅力的なマーケティング手段になりますが、すべてのジャンルにおいて当てはまるとは限りません。誰もが成功する集客方法ではないのです。Instagramのユーザーは、20代・30代の女性が多くこれらのターゲット層に合うジャンルであればファンを作りやすいと言えるでしょう。
一方で、男性がメインとなるジャンルの場合は思うように成果に繋がらない可能性もあります。試行錯誤をしながら成果状況を見て場合によっては撤退して他のSNSなどの集客方法を検討してみましょう。ある程度特徴が異なるのは仕方がないですね。
プロアカウントは非公開にできない
プロアカウントに変更するとアカウントを非公開にできなくなります。常に誰でも対象アカウントの投稿やストーリーズを閲覧できる状況になります。プロアカウントの目的が多くのユーザーにブランドや製品を知ってもらうということだと思いますので、非公開にできないこと自体はデメリットではないでしょう。将来的にクローズドアカウントで運用したいと考えている方は注意してくださいね。もちろん後から通常アカウントに変更することも可能です。
Instagram(インスタグラム)の始め方・登録方法
- Instagramの公式サイトにアクセスをして”登録する”をクリックする
- 必要情報を入力して”登録する”をクリックする
- 誕生日の入力を行い”次へ”をクリックする
- メールアドレスに届いた認証コードを入力して”次へ”をクリックする
- ウェブサイト・自己紹介などの情報を入力して”登録する”をクリックする
携帯電話番号/メールアドレス、フルネーム、ユーザーネーム、パスワードを入力する必要があります。いずれも後から変更することができます。フルネームについては、14日以内に名前を変更できる回数は2回までとなっています。
Instagramプロアカウントへの切り替え方法
- プロフィールから”プロアカウントに切り替える”を選択後次をクリックする
- 活動内容に合ったカテゴリーを選択して”完了”をクリックする
- クリエイターかビジネスかを選択して”次へ”をクリックする
- メールアドレス・電話番号・住所などを入力して”保存”をクリックする
- 利用できる状態になったら”完了”をクリックする
Instagram(インスタグラム)運用のポイント
運用の戦略を練る
闇雲にInstagramuを始めても効果が出るのに時間が掛かってしまうでしょう。運用を始める前にしっかりと運用の戦略を練ることが大切です。まずはどのような層をターゲットにしているのかを基準に考えるとわかりやすいですね。また、同業他社アカウントの研究も必須です。どのような投稿をしているのかを確認しておきましょう。戦略についてはある程度時間を掛けた方が効果的だと思います。
投稿に統一感を出す
投稿については統一感を出すようにしましょう。一つのアカウントが一冊の雑誌のようなイメージです。投稿ごとにカラーが異なるとファンの獲得が難しくなってしまいます。雑誌のテーマを決めてそれに沿った投稿を行うのが良いですね。画像に文字を入れるのであればフォントやサイズの統一感も大切です。
定期的に投稿を行う
投稿は定期的に行いましょう。あまりにも投稿の感覚が空いてしまうとフォロワー数が減ってしまうことになりますし、新しいフォロワーの獲得が難しくなってしまいます。少しでもインプレッション数を増やすためにも定期的な投稿は不可欠です。投稿の曜日あるいは時間帯を決めておくと良いかもしれません。
インフルエンサーマーケティングを活用する
投稿数が増えて来たらインフルエンサーマーケティングを活用するのも一つの手段です。インフルエンサーマーケティングとは、インスタグラマーと呼ばれるInstagram上のインフルエンサーにPRをしてもらうことです。フォロワー数の多いインスタグラマーに製品やサービスを紹介してもらえれば認知度を上げることができます。興味を持ったユーザーがInstagramでフォローしてくれるかもしれません。影響力は大きく一定の効果を見込めると思います。
投稿のインサイトを活用する
プロアカウントで運用すれば投稿のインサイトを見ることができます。インサイトとは、投稿の分析ができる機能です。インプレッション数・プロフィール閲覧数・サイトクリック数・フォロー数などを確認できます。
どのような投稿だとインプレッション数が多くフォロー獲得につながっているのかなどを分析してより魅力的なコンテンツを投稿していきましょう。ただ投稿をアップすればいいわけではなく、しっかりと投稿の見直しをして改善していくことが大切です。
Instagram(インスタグラム)のサービスまとめ
サービス名 | Instagram(インスタグラム) |
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運営企業 | Facebook, Inc. |
サービス開始年 | 2010年 |
月間利用者数 | 10億人(2020年) |
備考 | 画像・動画の共有SNSサービス |
当ページの出典一覧
- Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破(Facebook公式, 2019)
- 【2019年11月最新版】Instagramのユーザー層と活性化する時間帯|SNSマーケティングや広告配信に生かせる知識をお届け(App Ape Lab., 2019)
- Instagramユーザーの行動調査:ハッシュタグ検索は「購入」を目的として活用される傾向に(サイバー・バズ, 2016)